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「それでもボクはやってない」の感想
(07年1月鑑賞)ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13
「社会派の作品でありつつ思い切りエンタテインメント!。なんとなくしか知らなかった世界がよーく分かって楽しかったです。全面にドーンじゃなくにじみ出る滑稽さがなんともツボでした。そして下手なホラーよりよっぽど迫り来る恐怖感がありました。無実が無罪とは限らない社会の怖さ!。「けっして人ごとではないんだ」と思わせる周防監督の力量、改めて感服です。面白い!」監督:周防正行。出演:加瀬亮、瀬戸朝香、役所広司、山本耕史、もたいまさこ 、田中哲司、光石研、益岡徹、竹中直人、本田博太郎、正名僕蔵、小日向文世、田口浩正、柳生みゆ、鈴木蘭々、尾美としのり、清水美砂、徳井優、ほか。
いやー。周防監督上手過ぎだよー。あちこちで巧みなのに鼻につかないし。何より面白いの。
前作の『Shall we ダンス?』から実に11年ぶりですって?。なんて寡作なんだー!。ま、このレベルの作品を量産しろってほうが難しいか。
これは痴漢冤罪事件を取り上げた作品です。
ある青年がギュウギュウの満員電車の中で痴漢に間違われるところから物語は始まります。青年は「事情を話せばすぐに分かってもらえて笑い話になる」ってくらいの感覚で被害者少女や駅員に連れられて駅事務室に赴きます。しかしすぐ分かってもらえると思ったのは大間違いだったのです。実際は全然そうはならなかった。いくら無実を叫んでも届かない声。青年は終始無実を訴え続け、ついには裁判へと発展します。そこで展開される日本のおかしくて不可解な裁判。その顛末を丁寧かつリアルに、時にユーモアを交えつつ巧みに描いていきます。
正義ってなんなんだろう?。無実とは?。有罪とは?。本当に大切な物とは?。色んな事を考えさせられます。
観賞し終った直後、思わず「この作品って事実を大げさに描いてるだけなんですよね?」と誰彼問わず聞いて回りたい気持ちに駆られました。だって本当だったらあまりに怖過ぎる!。「わしは何にもしてなくても犯罪者に仕立て上げられる可能性のある国に住んでいたのか!?」と思うともう恐怖以外の何ものでもありません。まったく知らなかった自分の迂闊さに唖然とします。
そうそう。
おまけに映画館から家に帰るのは電車なんですよ。一瞬三千円を超えるであろう運賃を払ってタクシーで帰ろうかと考えました(笑)。
ま、大げさに聞こえるかもしれませんが、一見地味な映画にそれほどのインパクトがあったってワケです。
あ、誤解しないで下さいよ。恐怖映画とかそーゆーのじゃないので(笑)。むしろ笑える映画なんです。えーと。日本のおかしなおかしな現実に苦笑を禁じ得ない、と言ったほうがより正確かな。
そんな感じで内容は結構シリアスだったり、深刻だったり、あるいは辛辣だったりするのですが、全然重くないし、難しくない。分かりやすくて楽しいんです。
主演の加瀬さんもお上手でした。役所さんなんかは言うに及ばず、脇を固める役者さんも皆さん良かったなぁ。特に正名僕蔵さんと小日向文世さんの裁判官なんてすごく秀逸なキャスティングだなー、と感心しました。大好きなもたいまさこさんが主人公の母親役で出てたのも嬉しかったです。裁判の時に手錠姿の息子を目の当たりにして少なからずのショックを受けるのに、息子のほうをしっかりと見て、勇気づけるように柔和な顔を作り、グッとうなずくようにするんですよ。ものすごく母親の気持ちが伝わってくるシーンです。うまい見せ方です。もたいさんの演技いいよなぁ。今回のもたいさんの顔のどアップ、「かもめ食堂」の時のアップに匹敵するものがありました。あと本田博太郎さんも面白かったなぁ。留置所の常連なのか、そこのしきたりにやたら詳しい若干ゲイっぽいおっちゃん役。ああいう聞きもしないのに色々教えたがる人って実際いるし、それがそのまま観客への説明にもなってる。そんなところの工夫が映画をムリなく分かりやすくしてるんですよねー。
余談ですがこの作品を観た後に「愛の流刑地」を観たら本田博太郎さんが裁判長やってるんですよ!。「留置所からエライ出世じゃん!」と思わず可笑しくなりました(笑)。
真摯で一生懸命で頑張ってるんだけど、そこに本人の意思とは関係無く何とも言えない滑稽さがにじみ出ちゃってる。そういうのを描かせたら周防監督は天下一品ですね。
パートナーの足を踏んづけながらもいつしかダンスにのめりこんで行く中年サラリーマン然り、大学の単位欲しさに相撲の世界にどっぷりつかっていってしまう大学生然り。
うん。やっぱり周防監督、すっごい好みだ。
ネタバレ「結局最後まで主人公が痴漢行為をしたとされる時の決定的なシーンを出しませんでした。エライ!。つまり本当に主人公は痴漢をはたらいていないのか?別に犯人がいるのは確実なのか?あるいはもしかして全部女子高生の勘違いか狂言なのか?そのあたりはそこまで明確にしてないんです。観客は信じようと思えば誰の発言だって信じられるって寸法です。まさに我々観客は裁判の傍聴席にいる傍聴人と同じ気分を味わえるわけですね。ホントうまい!」
オススメの作品です。
追記(2007/2/18)
こんな記事がありました〜。
「それでもボクはやっていないってば! みんなの“痴漢疑惑”対策」(オリコン)
ちゃんと話題になってるのね〜(笑)。
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それでもボクはやっていないってば! みんなの“痴漢疑惑”対策朝の通勤ラッシュ時に突然痴漢に間違えられ、長く困難な運命を辿ってしまう男性を描いた映画『それでもボクはやってない』が現在公開中だが、他人事とは思えない内容に関心が集まっている。そこで、世間の男性が、どのような痴漢“疑惑”対策をしているのかを徹底調査。対象としたのは、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)在住の10代(高校生以上)、20代、30代、40代の男性各100人、計400人。
1位に輝いた対策は「両手でつり革をつかむ」という行動。また、それを象徴するかのように2位には「両手を見えるところに出しておく」、4位に「手(腕)を組む」という対策方法が上位を占め、“手”をアピールするということが大事であることがわかる。その他にも「新聞や本を読む」という手段で、さりげなく「私の両手はココですから!」ということをアピールするスマートな方法も見られた。
そして、3位には「女性に近づかない(ように気を配る)」というコメントがランクイン。やはり、「火のないところに煙は立たない」ではないが、疑われる原因となる「女性」にそもそも近寄らないという手段も効果的だ。同じように「早起きをして、空いている時間に乗る」という慎重かつ最も安全な意見も寄せられ、できる限り“疑われない状況作り”を模索している人が多いことがうかがえる。
また、立っているときに主に何をしているのかということも事前にアンケート。「漫画を読む」や「携帯電話をいじっている」という声が半数を占め、ここでも“手”を使う動作が行われていることを多数確認することができた。しかし「音楽を聴く」、「広告や外の景色などを見ている」といった“立ちつくし状態”の人も多い。ラッシュアワーなどでは、このときポケットに手を入れておくなどの手段をとっておかなければ、いつ疑われるかわからない恐ろしい状況だ。
痴漢やセクハラなどの問題はすでに社会問題で、映画のように「やってない」という一言で全てが終わらないのが事実。一生を左右しかねない問題を起さないためにも、いつ自分が疑われても困らないように、最低限の対策と日頃からの痴漢対策の意識が大切だ。
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» 【2007-9】それでもボクはやってない
from ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!
おかしい
日本の裁判
裁判とは何か?
そして真実とは・・・
今、運命の法廷が開かれる [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月25日(木) 22:21
» 『それでもボクはやってない』鑑賞!
from ☆★☆風景写真blog☆★☆healing Photo!
『それでもボクはやってない』鑑賞レビュー!
11年ぶりの新作、遂に始動!!
周防監督が選んだ題材は
“裁判”
... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月26日(金) 01:30
» それでもボクは・・・
from それだ!
痴漢冤罪をテーマにした映画 「それでもボクやってない」 見てきました! ドライブ [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月26日(金) 02:25
» それでもボクはやってない
from Akira's VOICE
シンプルな作りなのに,素晴らしく奥深い見応え。 [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月26日(金) 15:46
» 『それでもボクはやってない』
from Sweet* Days
監督:周防正行 CAST:加瀬亮、役所広司 他
STORY:フリーターの金子徹平(加瀬亮)は、ある日満員電車で痴漢に間違われ拘留されることに・・・・... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月28日(日) 18:41
» 映画「それでもボクはやってない」
from 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~
それでも、それでもボクはやっていない。控訴します!!刑事事件で起訴されたら有罪率99.9%、冤罪事件にかぎっても97%が有罪になるという実態・・
... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月29日(月) 01:17
» それでもボクはやってない
from 悠雅的生活
これが、日本の、裁判。 [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月29日(月) 21:17
» 「それでもボクはやってない」試写会レビュー 運命
from 長江将史〜てれすどん2号 まだ見ぬ未来へ
すごいリアルに作りこまれた映画やとは思うけど、やっぱり邦画バブルの中ではその魅力はだいぶ、、、。 [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月30日(火) 01:06
» 「それでもボクはやってない」 赤トレーナーの人
from 『パパ、だ〜いスキ』と言われたパパの映画日記
ジョージ・ルーカスとか、テレンス・マリックとか、ブランクのあいた監督の作品を見るにつけ、期待してもあかんやろな〜と思う間もなく、すぐに2件の痴漢が始まり、... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年01月31日(水) 22:45
» 「それでもボクはやってない」
from よしなしごと
会社の友人(ブロガーではない)にかなり勧められ、それでもボクはやってないを見てきました。 [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月03日(土) 16:22
» それでもボクはやってない
from 空想俳人日記
真実を 蔽う砂漠の 駱駝たち
やってない、やってないっいてんだろ、やってねえんだよ、虚しい叫びが誰にも届かず宙を舞い空に吸い込まれていく。ス... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月04日(日) 09:59
» それでもボクはやってない
from Thanksgiving Day
映画「それでもボクはやってない」を観てきました!!
痴漢冤罪事件を題材にした周防正行監督の映画で、かなり話題になってるし、電車に乗ることも多くずっと... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月07日(水) 03:37
» それでもボクはやってない
from 映画と本と音楽にあふれた英語塾
それでもボクはやってない (監督 周防正行)
2007年1月20日 劇場初公開
公式サイト: http://www.soreboku.jp/
... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月08日(木) 20:06
» 「それでもボクはやってない」映画感想
from Wilderlandwandar
ええと、当初見るつもりでは無かったこの映画、ところがネット上のあらゆるところで絶 [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月09日(金) 17:14
» それでもボクはやってない(1月20日公開)
from オレメデア
朝の通勤ラッシュで混雑する電車の中
フリーターの金子徹平(加瀬亮)も,就職の面接に向かう途中,その電車に乗っていた.
自分が物語の主人公になることを,... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月16日(金) 14:51
» [movie]それでもボクはやってない
from THANK YOU MY GIRL
日本の刑事裁判制度の問題点を取り扱った“社会派”ムービー。 満員電車で痴漢と間違われ、警察に拘留、裁判に起訴、 という無実の罪を問われる話なのだけれど、... [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年02月27日(火) 15:54
» 『それでもボクはやってない』 裁きの庭の矛盾
from カイロの紫のバラライカ
この物語の主人公や、主人公を痴漢と勘違いしてしまった女の子の立場に立たされるとい [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年03月18日(日) 16:08
» それでもボクはやってない
from シネクリシェ
映画史に残る大傑作『Shall We ダンス?』後、さっぱり映画を作らなくなった周防正行ということで大きな期待の反面、これだけ映画から遠ざ [詳しくはこちら]
トラックバック時刻: 2007年03月26日(月) 06:00
なんかわたくし「フライング」したみたいですね スミマセン・・・
電車に乗ったら両手でつり革を持って、潔白をアピールすると
いいらしいですよ。そしてもし疑いをかけられたら、認めちゃいましょう。
こんな下らないことで人生狂わす必要はないです!と、
周り中の男子に言って回りたくなりました。
明日は「マリーアントワネット」を観る予定ですが、感想はちょっと
我慢します
余談ですがイマサラ「電車男」にはまってしまいました
図書館で借りて3回読んだ上に、文庫本を見つけて
買ってしまった・・・(一応、電車つながりということで。)
投稿者 ゆうこりん | 2007年01月24日(水) 23:23
いえいえいえいえ・・・。フライングなんてちっとも気にされなくていいんですよー。
とりあえずわしは「マリー・アントワネット」は来週かなー。キルスティン・ダンスト楽しみですよね。エリザベスタウンでも良い感じでした。
最近は女性専用車両なんてのもありますが男性専用車両もあったらいいですよねぇ。あ、でも同じか。男が男を痴漢するなんて事もあるかもしれないですもんね。でも映画みたいにカワイイ女の子が原告なのとムサイおっさんが原告なのじゃ心証は違うでしょうね(爆)。
どっちにしろ痴漢行為とか痴女行為がこの世から一切なくなればいいな、と思います。そしたらこんな冤罪事件も減る気がします。映画の女の子も何度も痴漢に遭った結果の起訴だし。
「電車男」は結局映画版だけしか観ていません。でも面白かったです。本も面白いのですね!
投稿者 発生 | 2007年01月25日(木) 07:51
まさにお母ンブームの中、もたいまさこのお母んもまたよかったですね~。
中学生の頃の反抗期を乗り越え、母と二人暮しになってから、いい関係をきづいてきたな~と勝手な裏ストーリーを想像させてしまいます。
「不見当」って言葉、どこかで使えそう・・・。
投稿者 aq99 | 2007年01月31日(水) 22:46
あ、世の中はおかんブームだったのですか。知りませんでした(笑)。
やはり東京タワーとかの影響でしょうか。映画は樹木希林さんですよね。公開が待たれます。
今回のもたいさんでも思いましたがやっぱり母は偉大だー。
>勝手な裏ストーリーを想像させてしまいます。
ちゃんとした映画だからそんな想像も出来るんですよね。うんうん。
「不見当」・・・一発変換は「府県等」になりました・・・orz
投稿者 発生 | 2007年02月01日(木) 07:50