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「敬愛なるベートーヴェン」の感想
(06年12月鑑賞)
「単なる伝記映画ではなくレベルの高い娯楽作品に仕上がってます。ベートーベン好きはもとより、たとえ音楽に興味の無い人にでも、誰でも楽しめるんじゃないかな。面白かったです。」監督:アニエスカ・ホランド。出演:エド・ハリス、ダイアン・クルーガー、マシュー・グード、ジョー・アンダーソン、ビル・スチュワート、ニコラス・ジョーンズ、ラルフ・ライアック、ほか。
面白かったですー。エド・ハリスがベートーベン役と聞いた時、正直どうもピンとこなかったのですが・・・。観てみたらこれがなかなか良かったです。熱演!
内容ですが厳密な伝記映画ではありません。かと言って荒唐無稽なワケでも難解な芸術映画でもありません。バランスの良い娯楽性に優れたエンタテインメント作品と言ったところでしょうか。感覚としては「アマデウス」に近い感じかも。
アマデウスはモーツァルトの極端なキャラクター付けとサリエリと言う視点を設けた事で大変面白い物語になっていました。この「敬愛なるベートーベン」もそんな感じ。
写譜師である作曲家志望の女性、アンナ・ホルツ(ダイアン・クルーガー)を狂言回しに据えて、ベートーベンの人物の一端を垣間見せる様式で見事に成功しています。むろんアマデウスのサリエリと違って架空の人物ではあるのです。でも「もしかしたらそんな人物もいて、そんな出来事もあったかもなー」なんて思わせるレベルに達しています。
そして何より山場のひとつである第九の初演シーンのデキが良いこと!。このシーンを観るだけでも映画館に行く価値があります。耳の聞こえないベートーベンが見事指揮をやりとげる事が出来るのか?。ハラハラドキドキです。まさにロッキーだとボクシングのシーン。レース映画だとレースのシーン。作品の肝です。
確かにカメラワークや編集とかちょっと大げさなんです。ただ、それまでの物語の流れがあるから納得して観れます。長い曲だから短く編集してあるところはクラシックファンには多少違和感があるところかもしれません。でもそこは映画ですから(笑)。
で、そこからラストへかけての物語も個人的に好感度が高かったです。はっきり言って映画的には第九のシーンで終っても、それはそれで大団円で作品として成立してると思うんです。しかし、「ネタバレ→ベートーベンが確固たる信念でもって「大フーガ」を完成させ、それが後世の芸術家達に多大な影響を与え、ベートーベンの魂はバトンタッチされていく・・・」そう言うくだりまでちゃんとやってくれていた。ベートーベンファンとしてはそこが嬉しかった。
うん。オススメです。
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